この数年間は、多くの人々と同じように、私たちMoonにとっても困難な状況が続きました。
プロジェクトをサポートするためにも、人材を大幅に増やしましたが、お互いに直接会うことはままなりませんでした。再び旅行ができるようになり、対面での共同作業が可能になることは、事業にもより良いインパクトをもたらすのではないでしょうか。今年は待ちに待った変化が起きようとしている、そんな兆しが見えています。
私たちは、パーパス、ミッション、バリューをよりよく理解してもらうために、「The Pyramid of Clarity (= 明確化のピラミッド)」と名付けたフレームワークを導入しました。
その名前が示すとおり、私たちの2023年度の目標と優先事項を明確にし、なぜ特定の領域に力を注いでいるのかを明確に示すためにつくられました。
ピラミッドの最上部には、パーパス、ミッション、バリューがあります。これは、2018年8月のMoon創業時につくられたもので、いつもMoonの進むべき道を照らしてくれました。
ここ数年間のMoonを振り返る際に、私たちが常に自問する3つの重要な質問があります。
・質問1:ベンチャーを前進させるために最大限の努力をしているか?
・質問2:常に、革新的で大胆な実験に挑戦しているか?
・質問3:学びを最大化するために、成功と失敗の両方のストーリーを語っているか?
これらの質問に全て「はい」と答えることができれば、正しい方向に進んでいるということです。そしてこれらの質問に「はい」と答えられることが、2023年度のMoonの最重要目標であり、成功を意味します。
・ゴール 1
プログレス:ベンチャーは、牽引力を増し、前進している。
・ゴール 2
イノベーション:ベンチャーは、前に進むために常に革新を続けている。
・ゴール 3
ストーリーテリング:ベンチャーは三井物産のエンゲージメントを高めるため、より多くのストーリーを伝えている。
各目標について、今年度の進捗状況を確認するための指標を作成しました。
・指標1
プログレス:全てのMoonベンチャーが各自のノース・スター・マトリクス(NSM)を達成する。
・指標2
イノベーション:全てのMoonベンチャーが、大胆で革新的な実験を行う。
・指標3
ストーリーテリング:50以上のベンチャーストーリーを三井物産およびその先に共有する。
これらは、「明確化のピラミッド」の次のレイヤーに当てはまります。
2023年度に成功を収めるため、6つの優先事項を特定しました。
・優先事項 1
プロジェクトにフォーカスする
Moonのスキルと経験を活用して、社内起業家(EIR/アントレプレナー・イン・レジデンス)とベンチャーに最大限の機会を与える。
アーリーステージのベンチャーインキュベーションにフォーカスします。EIRと密接に協力し、成長を前進を支援することで、最初のMVPの市場への投入を目指します。
・優先事項 2
三井物産内のエンゲージメントを拡大
組織案件に専念することで、三井物産事業本部(BU)とグループ会社に直接的な影響をもたらす。
今年度から開始するプロジェクトの大半は、三井物産のBUや系列子会社と取り組む組織案件です。これに向けて今年は、BUとの直接的な関係構築を行い、協力して取り組むべきプロジェクトを考えていくことになります。
・優先事項 3
次のフロンティアを探る
Moonディビジョンを定義し、拡張することで、新会社を生み出すための合理的な発射台とする。
現在、4つのベンチャーがMoonディビジョンの段階にあり、新会社化されたベンチャーが一つあります。今年の優先事項は、各ベンチャーにこの先の各段階でどのように適切なサポートを提供できるかを見出し、次の新しいベンチャーにその学びを生かしていくことです。
・優先事項 4
学びの文化の構築
Moonの知見を活用してアイデアの質を高め、ベンチャーの迅速なスタートを可能にする。
三井物産社員に創造性と起業家精神について学んでもらい、Moonへの素早いオンボードを達成するため、昨年度は「Moon Academy」と「Space Camp」プログラムのプロトタイプを公開しました。今年度は、この2つのプログラムをさらに次のレベルに引き上げます。
・優先事項 5
影響力の拡大
Moon、三井物産、さらにその先をターゲットに、人々をインスパイアーできるコンテンツとネットワークを構築する。
今年度は、世界中のより多くの三井物産社員にMoonを知ってもらい、刺激を受けてほしいと考えています。また、三井物産の枠組みを超えて、より人々をインスパイアーするための方法も考えたいと思います。この目的に向けて、Moonの未来を切り開くためのいくつかの実験を開始する予定です。
・優先事項 6
チームに力を与える
活気と刺激に満ちた環境の中で、社員がサポートされていると感じられるようにする。
働き方が変化し続けるなか、私たちはMoonのメンバー全員が組織によって支えられていると感じられる環境を提供し続ける必要があります。この優先事項は、Moonメンバーと文化を守り、 Moonの成長を確保していきます。
どのように実行するか。Moonの目的、ミッション、バリューがピラミッドの一番上にあり、23年度の目標と優先事項が次の段を埋め、ピラミッドの最終基盤は各部門のチーム目標と個人目標で構成されます。
「明確化のピラミッド」をつくった理由の一つは、Moonで働く一人ひとりの個人目標が、Moonの2023年度の目標や優先順位、会社の方向性にどうつながっているかを確認できるようにするためです。
私たちは、2023年度に多くの目標を掲げていますが、4ヶ月が経過した時点で、成功のために何をすべきかについて良い感触を得ています。とはいえ、簡単なことではありません。ボーダーラインにはまだ達しておらず、Moonが成功するために取り組むべき課題はたくさんあります。私たちは「すべての人の創造的な可能性を照らす」ことを目標に、希望を持って、今できることに取り組んでいます。
2023年度の目標ついて質問やコメントがある方は、hello@mooncreativelab.comまでご連絡ください。
文/マイク・ペン
Chief Creative Officer
mike@mooncreativelab.com
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